大阪のお祭り ~岸和田だんじり祭
岸和田だんじり祭は大阪を代表する人気の高いお祭りです。大勢の人が巨大な地車をもの凄いスピードで引き回すスリリングな様子は、毎年テレビのニュースなどでも紹介されています。特に見応えがあるのは、速度のついた地車が、狭い街路でぐいぐいと方向転換する「やりまわし」でしょう。この豪快なお祭りは毎年多くの観光客を引き寄せています。一方で、勢い余っただんじりによって、民家の屋根が突き破られるなどの事故が多いことでも知られていますが、実際のところは一般に言われているほど事故件数が多いわけではないそうです。
だんじりとは祭りの主役の地車のことです。主にケヤキで作られ、大太鼓や鈴、笛などの鳴り物が備え付けられています。さらに100メートルほどの太い綱がついており、およそ500人の曳き手はその綱を引いて、地元の町を爆走することになります。とても勇ましいだけに男っぽいイメージのあるお祭りですが、曳き手には女性も多く参加しています。ただし、この車の素材であるケヤキには女神が宿っていると言い伝えがあるため、地車の上に女性が乗ることはないそうです。
このお祭りは、もともとは五穀豊穣の感謝を表すものとして、岸和田藩主と領民が稲荷神社へ奉納していた稲荷祭でした。現在の運営は岸和田市を8つに分けた地域の各町によって行われており、地域の神社へ無病息災と五穀豊穣を願い開催されています。同じだんじり祭と呼ばれるものでも、地区によっては起源からしてその成り立ちが全く違っているものもあります。開催日にも違いがあり、岸和田の旧市である22区と春木地区、合わせて35町では9月、そのほかの47町は10月に礼祭を行います。地区それぞれが一台ずつ用意しているだんじりは、市内全域を合計すると、現在では82台存在していることになります。
見どころとしては、岸和田地区の22台の地車が出る9月の祭礼で、特に2日目の午前中に行われる岸和田天神宮での神事、宮入りは有名です。もっとも勇壮な祭りの様子を見ることができ、盛り上がりが最高潮に達するロケーションは岸和田市役所付近のルートです。また、夜7時から始まる「灯入れ曳行」では、200個からなる提灯で飾られただんじりを、ゆっくりと歩いて曳いてゆく光景を見ることができ、昼間と対照的な雅な一面を楽しむこともできます。この灯入れ曳行では、お年寄りや子供も曳き手としてお祭りに参加できるようになっています。